【MLB】歴代最強左腕の1人!日本にも所縁のあるフィリーズ伝説のエース! | MINT新宿店のブログ

MINT新宿店のブログ

スポーツカードショップMINT新宿店のブログです。プロ野球、サッカー、MLB、NBA、NFL、NHL、映画、マジック:ザ・ギャザリングのトレカなどを扱っています!

 こんにちは!

 ミント新宿店MLB担当のホソミです。

 

 大熱戦となったヒューストン・アストロズ対ワシントン・ナショナルズのワールドシリーズは史上初のビジターチームの全勝で、ナショナルズが球団史上初の栄光を手にしました。

 そんな今ワールドシリーズでは他にもある珍しい記録がありました。

 それは優勝候補筆頭にあげられていたアストロズのロースターに左投手が登録されていなかったというものでした。

今シーズンのアストロズはゲリット・コール選手、ジャスティン・バーランダー選手、ザック・グリンキー選手の最強三本柱を筆頭に右投手が好調だったことや、ウェイド・マイリー選手のシーズン終盤の不調、更にはナショナルズ打線に左打者が少なかったことなどもあり、十分勝機を見ての決断だったと思いますが、対するナショナルズはパトリック・コービン選手やシェーン・ドゥリトル選手など力のある左投手が重要な場面で役割を果たし、強力アストロズ打線を苦しめました。

 

 今回の件からも見れるように、MLBに限らず近年の野球界では左投手の価値が上がってきています。

 その理由としては、コディ・ベリンジャー選手(ロサンゼルス・ドジャース)やクリスチャン・イエリッチ選手などの左の強打者が増えてきたことや、相手打者の目線を変えるためなど様々な要因が考えられますが、まだまだ右投手に比べるとその数は少なく、希少な存在として各球団の重要な戦力として活躍しています。

 

 現役選手では柳賢振選手(ドジャース)やクリス・セール選手(ボストン・レッドソックス)などのエース級の投手から、ジョシュ・ヘイダー選手やアロルディス・チャップマン選手などのクローザーを務める投手まで幅広く活躍しています。

 中でもドジャースのクレイトン・カーショウ選手は『現役最強左腕』とも呼ばれています。近年はケガによる球速低下に悩まされ、彼にしてはやや低調なシーズンを過ごしていましたが、身体の衰えを技術でカバーし、2019年は16勝をあげ1ケタ勝利に終わった昨年から見事に復活を遂げました。

 すでに2010年代最高の左投手と言える彼ですが、過去には数々の名左投手たちがそれぞれの時代を彩る活躍を見せてきました。

 

 1950年代に活躍し左腕歴代最多の363勝をあげ、今も左腕最高の栄誉とされる賞にその名を残すブレーブス伝説のエース、ウォーレン・スパーンを筆頭に、60年のドジャースのエースで、打者を圧倒する投球スタイルから“左腕の神様”とも呼ばれたサンディ・コーファックス、近年で言うと1990年代~2000年代に左腕としては歴代最多の4875奪三振を記録したランディ・ジョンソンまで。彼らはそれぞれの時代で支配的なピッチングを披露し、チームに勝利をもたらしてきました。

 

 この3人の左腕は「歴代最高の左腕は誰か?」という議論で真っ先に名前のある伝説の投手たちですが、実はもう1選手、MLBの歴史にはこの3選手に肩を並べるほどの偉大な成績をおさめたレジェンド左腕がいました。

 

 その投手こそが今回紹介するカードの選手です。

 

 

2015 TOPPS HERITAGE Real One Autographs Red Ink / Steve Carlton 02/66

15000円

 

 

 

2003 PANINI DONRUSS SIGNATURE Team Trademarks Autographs Decade / Steve Carlton 01/10

15000円

 

 

 こちらが1970~80年代にセントルイス・カージナルス、フィラデルフィア・フィリーズで活躍した殿堂入り投手、スティーブ・カールトンです。

 4度のサイ・ヤング賞や5度の最多奪三振、10度のオールスター選出などの受賞歴もさることながら、24年間の長いキャリアで安定して好成績をおさめ続けた彼の通算成績はすさまじく、ウォーレン・スパーンに次ぐ左腕歴代2位となる329勝、ランディ・ジョンソンに抜かれるまでは左腕最多記録であった4136奪三振など数々の偉大な記録を残しました。この300勝4000奪三振という記録は彼を含めても歴代で4選手(ノーラン・ライアン、ランディ・ジョンソン、ロジャー・クレメンス)しか達成していない大偉業です。

 

 そんな彼のエピソードとして最も有名なのが、フィリーズ移籍初年度の1972年の活躍です。

 その年のフィリーズは絶不調で、59勝しかあげられず千種視界に沈みました。そんなチームの中で、カールトンは孤軍奮闘。リーグ最多の346回1/3を投げ、防御率1.97、310奪三振という圧巻の投球で、なんとチームの勝ち星の半分近い27勝をあげました。その年、彼は最多勝、最優秀防御率、最多奪三振の投手三冠で自身初のサイ・ヤング賞も受賞しました。

 

 移籍初年度から衝撃的な活躍を見せたカールトンでしたが、その大躍進を支えたのが彼の代名詞ともいえる球種『スライダー』でした。

カールトンのスライダーと言えば、独特の変化を見せ打者を翻弄したメジャー最強の魔球の1つとされていますが、このスライダーには日本にまつわる逸話があります。

 それはまだ彼がセントルイス・カージナルスに所属していた1968年、日米野球のため来日した彼は当時からアメリカでも名を馳せていた巨人の主砲、王貞治をおさえるためにこのスライダーを習得したと言われています。

 その後、カージナルスでは他の球種の妨げになるとして彼がスライダーを投じることに消極的でしたが、トレードで移籍したことでその制約もなくなり、一気に世代最高の投手の座に駆け上がりました。

 

 そんな魔球スライダーを武器に活躍を続けたカールトンでしたが、この2枚目のカードは彼の偉大なキャリアの中でも特別な意味を持つ1980年の活躍を称えるカードになっています。

 その当時のフィラデル・フィリーズは絶対的エースのカールトンの他に、8度の本塁打王と10度のゴールドグラブ賞を獲得した『史上最強の三塁手』マイク・シュミットを擁しており、まさに黄金期と呼ぶに相応しい布陣でした。

 その年、カールトンは防御率2.34、24勝、286奪三振の好成績で自身3度目のサイ・ヤング賞を受賞する活躍を見せ、チームを直近5年で4度目の地区優勝に導きました。

 その後、アストロズとのリーグ優勝決定シリーズを勝ち抜いたフィリーズは、ワールドシリーズでジョージ・ブレット率いるカンザスシティ・ロイヤルズと激突。ここでも、カールトンは好投を見せ、4勝2敗で球団史上初のワールドチャンピオンに大きく貢献しました。

数々の球団記録を保持しているカールトンがフィラデルフィアの地で新たな栄光を手にした1年であり、フィリーズファン、そしてMLBの歴史にとっても特別な価値のあるシーズンでした。

 

 そんな記録にも、記憶にも残る数々の大記録を成し遂げた歴代最高クラスの左腕の1枚、ぜひご検討ください!

 最後まで読んで下さりありがとうございました。